従業員を正社員や契約社員ではなく、業務委託による形式で雇用できないかどうかの相談が当事務所には多く寄せられております。
また、個人へ業務委託する場合の契約書の作成方法や依頼も多いのですが、「個人との業務委託契約により偽装請負を回避できるか」でも取り上げましたが、個人への業務委託を成立させるためには相当高いハードルをクリアしなくてはなりません。
業務委託が適法に成立するか偽装請負になるかの判断は非常に難しいので、専門家に相談されるのが一番手っ取り早くて良いでしょう。
では、専門家とは一体誰なのか?
弁護士、行政書士、社会保険労務士などで、業務委託契約や契約書の作成を専門に扱っている方であれば問題ないと思いますが、これらの所謂、士業に相談するのは気が引けるという方は次の場所に相談すると良いでしょう。
それは、労働基準監督署です。
但し、労働基準監督署の労働基準監督官に相談することです。
労働基準監督署には労働基準法などの相談員などがいらっしゃいますが、業務委託かどうかの判断等に関してはそれ程詳しくありませんので、相談員ではなく監督官に相談して下さい。
何課とか色々ありますが、「方面」に電話して頂いて、手の空いている監督官に業務委託について相談したいと言えば取り次いで頂けます。
ただ、監督官も全てに精通しているわけではないので、見解が異なる場合もあります。
その場合は、別の労基署の監督官にもセカンドオピニオンとして相談してみると良いでしょう。
契約書の具体的な作り方までは教えてくれませんが、自身が想定しているビジネスモデル(個人への業務委託)が適法に成立するかどうかの判断はして頂けるかと思います。
監督官は手元に業務委託に関するチェックシートを用意しておりますので、自身で色々と書籍やネットで調べるよりかは我々や労基署に確認をした方が効率的で安心なのではないでしょうか。
他にも独占禁止法や各種ガイドラインに触れるかどうかの判断が自身で出来ない場合は、公正取引委員会に電話して相談すれば教えて頂けます。
労基署や公取委に電話することなどあまり無いことですので、緊張するかもしれませんが、法に触れた経営をするリスクと比較すれば、これ位のことは事業を始める前や従業員を業務委託契約に切り替える前に確認しておいた方が良いでしょう。
くれぐれも事業を始める際や従業員を業務委託契約に切り替える前に、法に触れないかどうかの調査をせずに突っ走らないことです。
先にビジネスモデルを確立したり、商品を製造してしまいますと、その事業が適法に行えない場合が発覚したときの軌道修正の方が時間と費用がかかりますし、従業員の雇用形態を業務委託契約に切り替えてからトラブルが生じると裁判にまで発展する可能性もありますので、面倒臭がらずに、事業を立ち上げるときや契約を切り替える際は適法に行えるかどうかの調査を怠らずにして頂きたいと思います。




