業務委託契約書に限らず、契約書を交わす順序は大抵の方が以下のような順序なのではないでしょうか?
取引事業内容協議→取引事業内容決定→契約書(業務委託契約書・秘密保持契約書・別紙など)締結
正しくはこうです。
秘密保持契約の締結・取引事業内容協議→取引事業内容決定→契約締結
業務委託は、自社で行っていた若しくは行うことが出来ない業務を外部に委託するため、会社の営業(機密)情報・ノウハウの流出や責任の所在が不明な点などで不安は払拭できません。
機密情報の漏洩に関しては、事前に契約の交渉段階から機密保持契約を交わせば対応することが可能ですが、実務上は、交渉段階から機密保持契約を締結している企業は少なく、実際に業務委託契約書を交わす段階で機密保持契約書も一緒に交わすということが多いです。
しかし、業務委託契約書を交わす段階では既に打合わせ等により企業の情報は相手方企業に開示しているはずなので、その時点で業務委託契約を締結せず、契約交渉が決裂した場合は、特に機密保持義務を双方負うことなく話は終了してしまい、情報漏洩のリスクは残ることになってしまいます。
業務委託契約の正しい(リスクを軽減する)交わし方は、まずは機密保持契約を双方交わし、それから業務の話を進め、双方納得行けば業務委託契約の締結という流れがベストです。
これは、個人事業主と業務委託契約を交わす場合も何ら変わりありませんが、個人事業主と業務委託契約を交わす場合は、契約締結後に機密情報を開示することの方が多いと思うので、その際は業務委託契約書と機密保持契約書を同時に交わしても差し障りありません。
因みに、個人事業主と機密保持契約を交わす場合、個人事業主には労働基準法の適用がないので、雇用契約では禁止されている損害賠償の予定を設けることが可能ですので、秘密漏洩があった際の違約金などを事前に決めておくこともできます。
業務委託契約締結フロー
- 受託者(委託者)の選定・調査
- 業務担当者の決定、業務開始スケジュールの確認
- 取引事業内容の協議・秘密保持契約の締結
- 事業内容協議・契約書ドラフト準備
- ドラフト回覧、コメント付与
- 契約書完成
- 適用法の調査(法令遵守が出来ているか)
- 別紙の作成・契約書修正、補正
- 事業内容決定・契約書完成
- 契約締結
- 業務マニュアルの作成
- 社員研修
- 業務の開始




